てぃーだブログ › D.K PROJECT 小橋川大介の GO TO ENTERTAINMENT WORK › 世界の王は遠くから球界の将来に想いを馳せる……

2012年03月30日

世界の王は遠くから球界の将来に想いを馳せる……





「うるさい!!黙ってしゃべれ!!」






「好きな数字は?」との質問に対し、「ラッキーセブンの3!!」






「僕の将棋は王将取られてからが強いんですよ。」






同窓会にいた同級生に対して「おぉ、老けたなぁ!!いくつになったんだ?」






“ウォーリーを探せ”に挑戦し30分後に「これって何探せばいいの?」






「太陽が昇るのは右からだろ。」






……全て父の発言(涙)、






小橋川大介です。






いよいよ本日、

2012年度プロ野球が開幕します。

巨人ファンの僕としては最高の補強が出来たので楽しみです(笑)

他のチームのファンの皆さん、すみません(笑)



開幕戦はビールを飲みながら絶対に見たいのですが仕事で見れません(涙。






……ラジオで我慢します。






ちなみに去る3月10日、

野球日本代表(侍ジャパン)による東日本大震災の「復興支援試合」が東京ドームで開催されましたが、

収益の一部を被災者支援に充てるこの試合は、

プロ野球界としての復興支援であり、

震災に際して200億円超の義捐金を送った台湾の代表が対戦相手として招かれました。



気付かなかった方も多いでしょうが、

東日本大震災復興支援試合のこの試合には、

球界関係者、野球ファンの多くが、

“その場にいるべき”と思うであろう人物が不在だったのをご存知でしょうか?



その人物とは、

福岡ソフトバンクホークス会長で、

日本野球機構コミッショナー特別顧問、

そして台湾球界では“英雄”と呼ばれる王貞治さんです。



当日、王さんは九州の地にいたそうで、

王さんが復興支援試合に姿を見せなかったのは、



「翌日の11日には長崎での講演が決まっていて、

東京から九州にとんぼ返りするのは体力的に厳しい。」



という理由もあったようですが、

なぜ王さんはその日、

福岡にいることを選んだのか?






そこには素晴らしい秘話があったので掲載したいと思います。






2008年オフにソフトバンク監督の座を現監督の秋山さんに譲った時、

王さんがこう語っていたと言う。




「ユニフォームを脱いだ身としては、

球界発展のための段取りや礎を築く役割に集中する。

晴れがましい舞台は若い世代で盛り上げるべきなんだ。」



その信念は強固だったそうだ。



裏方に徹し、

決して表に出ようとしない王さんの姿はソフトバンクの選手の誰もが知っている。



「自分が表に出れば周囲の目が集まり、

選手が主役でなくなってしまうことを知っておられるんでしょう。」



主将の小久保さんがそう語っていた。



観戦した試合でチームが勝利しても、

自分はベンチ裏から食堂に通じる関係者用通路で選手1人1人をハイタッチで出迎える。

決してファンの前には出ない。



今年のキャンプでも同じだった。



全体練習が終わりに近づき、

ファンがスタンドから降り始める頃になって王さんはようやく動き出す。

だからファンの多くは王さんに気付かない。



この時間帯は若手の特打に充てられている。

将来を期待される若手のバッティングが始まると王さんの指導に熱が入っていく。

将来のチームを背負う若手を見ると野球人の血が騒ぐのだろう。

臨時コーチとして若手指導に来ていた78歳になる中西太さんが、

王さんの気持ちを代弁していた。



「年齢を重ねると球界への恩返しと思い誰もが次の世代を育てたくなる。

黒子に徹するのもそのためや。

しかしワシも野球が大概好きだが、

あの人はワシ以上に好きやな。」



王さんはこうした育成の仕事を“ライフワーク”と語っていたことがあった。

だからこそ少年野球の発展にも精力的に動く。



第1回WBC決勝の場となったサンディエゴのレストランでの1コマ。



1人の外国人の少年が王さんに歩み寄り、



「自分は王さんの主催する世界少年野球大会に参加した。」



と握手を求められた。



王さんは満面の笑みを浮かべ嬉しそうに少年と話をしていた。



「僕の夢はこうして世界で知り合った子が、

成長してもずっと野球を続けてくれること。

そして自分たちが探し出した選手が2軍で鍛えられてヤフードームでプレーをするようになり、

彼らを昔から見守ってくれたファンでドームが一杯になることなんだ。」



復興支援試合から3日後、

王さんは『世界少年野球大会』のために、

三重、奈良、和歌山に飛んでいる。






黒子に徹する「世界の王」は、

今日も遠くから球界の将来に想いを馳せる……。



世界の王は遠くから球界の将来に想いを馳せる……








Posted by 小橋川大介 at 14:47